Dream Story
Les autres me
01.【Premonition】 02.【Reunion / Confusion】 03.【Enchante】 04.【Avis】 05.【Pause-temps】 06.【panier-repas】 07.【l'heure du dejeuner】 08.【Apres l'ecole】 09.【Burger World】 10.【Regle】 11.【auto haine】 12.【sermonner】 13.【Maniere】 14.【Dans la Accueil】-Si mon- 15.【Dans la Accueil】-Si Ryou-

16.【La privation de sommeil】
⇒+ remise +
⇒+ aller a TEXTE +
⇒+ aller a principal +


 皆で先ず向かったのは、やはり武藤君が言っていたバーガーワールドと言う店だった。
と言うのも、その後この店でバイトがある真崎さんの為でもある。
彼女は留学資金を貯めているのだと言う。
凄い。本心から偉いと思う。

 バーガーワールドはファーストフードと言う事を考えればかなり大きな規模の店だった。
私達は窓際の席を選び各々着席しようと思った、その時。
 擦れ違おうとした城之内君の鞄が振られ−私は避けられない。
勢いもさして無い、ましてや辞書や教材などの凶器が入っているとも思えない鞄だ。
ぶつかっても大した事無い。
私はそのままぶつかる事にする。
だがしかし…それは誤った判断だった様だ。
ぶつかった軽い衝撃に驚いた城之内君は鞄から手を離し…中身が床に零れてしまった。

「うおぉ!?」
「うわぁ!?ごめん!」

 まさに「ばら撒く」と言う表現が正しいそれを急いで拾い集める。

「…何?これ。」
さんは知らない?デュエルモンスターズだよ!!」
「でゅえる…モンスターず…?」

 拾い上げたのは色鮮やかに描かれた絵札。
様々な記号や文字が添えられているが、私にはそれが何を意味するか解らない。

「オレ達はデュエリストなんだぜ!」
「でゅえりすと・・・?へぇー…如何やって使うの?これ。」

 沢山の絵札を次々に捲くっていく。 …あれ?何だろう。
少し…懐かしい感じがする…。

「?どうしたの?。」
「あっ…いや…何か…私これ知ってる気がするんだけど…うぅーん…?」

 思い出せない。
何だろう…この感じ。

 一通り拾い終えたところでやっと着席する。
…やっぱり思い出せない。

「もしかして、海馬君じゃない?」
「え?何で瀬人?」
「海馬君もやってるのよ、デュエルモンスターズ。」

 武藤君の言葉の意外な人物の名前に繋がりが見出だせない私に真崎さんが補足してくれる。
瀬人が…これを…?

「あ。思い出した。」
「瀬人がしてるペンダント…これだ。」

 絵札を裏返す。
そうだ。確か…こんな感じだった。

「えっ!?何、瀬人ってこれ首から下げてるの!?」
「あれはカードを模したアクセサリーみたいだけどね。」
「…そうなんだ…ははっ。」

 ちょっとだけ…ほんのちょっとだけ…実際の絵札を首から下げている瀬人を想像して…
本当にちょっとだけ…流石にそれは無いんじゃないか?と思った私の笑いは如何しても乾いてしまう。


 不意に再生される記憶。
幼い瀬人とモクバ、そして私。
まだ施設にみんな居た頃。
何時もみたいに三人で。
瀬人の手には−

「あれ…もしかして…瀬人…?」
「ん?海馬がどうかしたのかよ?」

 集めた絵札に不足が無いか確認し終えた城之内君が顔を上げる。
調度その時店員さんがオーダーを取りに来る。
皆手際良く頼んでいく。
余程通い慣れているのだろう。
全くメニューに目を通して居なかった私は了と同じ物を頼む事にした。

「小さかった時、瀬人もやってた。これ。」
「そうだ…私全然ルールが解らなくて…よく呆れられてた。」
「懐かしいなぁ…。」
「良かったらさんもやってみない?」

 半分思い出の世界に行っていた私は武藤君の言葉で帰ってくる。

「えぇ、でも全然解らなかったし…多分出来ないよ…。」
「大丈夫よ!城之内にだって出来るんだから!」
「はぁ〜!?そりゃあ一体どぉーゆー意味だぁ!?杏子!」

 みんな一斉に笑い出す。

「城之内もね、最近始めたばっかりだけど、この前デュエリストキングダムって所で準優勝したのよ。」
「準優勝!?凄い!!」
「そのちょっと前までは町内大会8位だったけどなぁ〜。」
「う、うるせぇっ」

 真崎さんの言葉に得意気に腕を組んでいた城之内君は本田君に落とされあたふたする。

「真崎さんと了もやるの?」
「私はちょっとだけ。」
「ボクもそんな感じかなぁ〜。」
「へぇ…みんなやってるんだぁ…。」

 両隣にいる二人に聞いてみる。
…そうなんだ。少し興味が沸く。

「ねぇねぇ、如何やってやるの?デュエルモンスターズ!」
「そうこなくっちゃ!!」

 言いながら武藤君は鞄を手繰り寄せる。
中から取り出したのは城之内君と同じ絵札の束。

私は少し高揚した。