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Short Story
A deadly week
Fin du monde

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ばくらけ
Les autres me
Genealogie de la priere


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なんだこれは。


一体何だってんだ。


こいつらは何の前触れも無くやって来た。


さっきまで


ついさっきまでオレは。


なのに


これはなんだ?


逃げ惑う人々

飛び散る鮮血

幾多の蹄の音

奇声と嬌声

追う者と

追われる者


これはなんだ?


陽気な酒場の女中

斜向かいの愚図な商人

むかつく鍛冶屋の親父

頭の悪い餓鬼共

馬鹿な友達

口煩ぇオレの母親


これはなんだ?


何が起きている?


砂と血と何かが焼ける臭い。


本能が告げる


此処はやべぇ

逃げろ

早く


無心で足を動かす。


これはなんだ


戦?


略奪?


いや違う。

こんな

こんなものは聞いた事が無ぇ!


なら、


これはいったいなんなんだ?


こんな事が許されるのか?




酷い臭いがする。


異様な熱気。


いやに明るい


オレ達の気に入りの遊び場。


見た事の無い禍々しい高炉。


次々と投げ込まれる


人の形をした何か。


耳をつんざく悲鳴。


こわい。


溶け混ざって液体


あれはなんだ?


流し込まれて


何をしている?


形を成す


何だ何だ何だあれは何だ


何が起きている?


これは…なんだ!?


やばい


やばいやばいやばいやばいこれはなんだこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいいやだいやだこわいこわいこわいこわいこわいいやだこわいいやだいやだこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいなんだこれはいったい








足元から乾いた


嫌な音








朽ちた石のかけら


視線を戻せば


一斉に此方を見ている


無表情な顔


死人の様な目


耳が痛くなる程の静寂


無音。


息が出来ない


ここは


なんだ?


死に掛けている顔馴染み


人間だった筈の高炉の中身


死人の目をした人間の形をした何か


人間だった筈の何か。



ここは


どこだ?


オレは何時こんな所に迷い込んだ?


こんな所は知らない。


ここは…冥界?


いやだ


こんな所はいやだ。


踵を返す。


此処から逃げろ。


オレは冥界に迷い込んだだけだ。


何時もババァが言っていた。


あそこは良くない場所だから近付くなと。


だからこんな事になった。


走れ。


此処から出れば

此処から抜ければ

何時も通りの村が

入口で待っている餓鬼共

戦利品を見せびらかして

あいつ等に中の様子を話してやろう

鍛冶屋の親父にうるせぇって怒鳴られて

酒場で軽口叩いておこぼれ頂戴し

愚図をからかいに行って

日が落ちるまで馬鹿やって

夜の帳が降りる頃家に帰れば

何時も通り口煩ぇババァが

帰りが遅いとオレをがなり

腹の足しにもならねぇ飯を喰って

後はもう

部屋の開け放たれたままの窓から見える

月を見ながら寝ちまおう。

そうだ

ほら

あの変わらない

月を


無重力


瞬間


衝撃


引き戻される


やばい


振り返り



























何が起こった?


後から激痛


これは誰の悲鳴だ?


顔が熱い


見下す死人


駄目だ


此処は

『いけない』


刹那


自然と動く身体


意表を突いて


押し倒す


咄嗟


懇親の力


噛み付いて


口の中に広がる血


少し驚いた


まだオレは動ける


こんな所でくたばって堪るかくそったれ


立ち上がり


すぐ其処だ


走り出し


帰らなくては


駆け上がる


オレの村へ


そして













熱気

熱風


立ち昇る


一面の紅蓮


此れは?


此処は?


背後で動く気配


反射


走り出す


嘘だ


嘘だ


嘘だ


笑い声がする


何て嫌な笑い方なんだ


ヒャハハ


許さねぇ


オレは絶対に


赦さねぇからな










月夜に紅蓮。

少年に緋色。

未来に   。






真紅の王様が現れるのは

もう暫く先の事。



『Fin du monde』

    または 『 このよ の おわり 』。